新政権誕生後、金融株は大きく値下がりし、藤井、亀井、前原トリオのおかげで時価総額は20兆円余も吹っ飛んでしまった。だがこれも自分たち国民が選んだ政権なのだから自己責任なのである。(バックナンバーはこちら)
■民主党政権のブラックスワンが出てきた
たとえがきれい過ぎるかもしれないが民主党政権をバレーの『白鳥の湖』だとすると、鳩山首相が王子様で王妃があの幸夫人以下、菅・前原といった面々も一見は白鳥っぽいが、そのホワイトスワンのなかに紛れ込んだブラックスワン(黒鳥)によって市場は大混乱の様を呈することになった。
藤井財務大臣は地位の重さも考えず円高容認とも思える発言を軽々しく口にするし、おかげでスルスルと円高が進み株価は大きく下げた。
またこともあろうに一国の金融を担当する亀井大臣は、きちんとした説明なしにいきなりモラトリアム的な政策をぶちあげ、金融株を急落させてしまった。
一見白鳥風に見える前原大臣もマニフエストに書いてあるからダムは止めと、これまた民主主義の国とは思えない強腰である。
藤井発言は市場の何たるかをまったく理解していないことを露呈したし、亀井案にいたっては恫喝もいいところでまずこれまでの自民党政権を支えていた金融界に脅しをかけるのが目的なのだろう。「俺の言うことを聞け。これからしばらくは俺が大臣だぞ、わかっているだろうな」と言いたいのだろうが市場はこんな大臣が好きなわけはない。
たちまち金融株は大きく値下がりし、藤井、亀井、前原トリオのおかげで時価総額は20兆円余も吹っ飛んでしまった。加えて先物市場不要論の国民新党や、あの福島のお姫様までブラックスワン要員で控えているのだから、これでは市場が喜ぶはずもないしますます混迷を深めるだろう。
■これも自己責任の結果である
かねがね日本は本当に資本主義国なのか、市場を正しく理解しているのかについて疑念を持っていたが、今回はこの一連の発言に対して野次馬的に面白がるだけの世論の反応を見ても、その未熟さを改めて感じている。
「日本人に近づくな、社会主義が移る」というジョークが中国で言われているそうだが、これはもはやジョークではなく真実になってしまったようだ。(次ページへ続く)
三原 淳雄[著]
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