まさに、ドミンゴにとっては”鬼門”の立ち上がりだった。前回登板10日のオリックス戦(Kスタ)、前々回3日のロッテ戦(Kス)と、いずれも初回に先取点を許し、流れを失っていた。しかし、この日も”三度目の正直”とはいかなかった。初回、味方打線が無死二塁の絶好の先制機を逃すと、その裏、ドミンゴがいきなり捕まる。先頭の森本に中前に運ばれると、犠打で二進後、田中にも中前にはじき返され、簡単に1点を失ってしまう。「低めのコントロールを意識していた」という自身の思いとは裏腹に、許した安打はいずれも、高めに浮いたチェンジアップを痛打されたものだった。
2回、3回と、安打や自らの失策などで走者を背負いながらも無失点に切り抜けると、この試合初めて三者凡退に斬った4回には、ようやくコントロールが低めに決まる。4回には、味方がダルビッシュから1点を奪い、試合は振り出しに戻った。
ところが、続く5回、1死から森本左安、紺田三ゴロで2死二塁とされると、田中に対し、またもボールが上ずる。カウント2−1からのストレートをはじき返されると、打球は前進守備だったレフト・リックの頭上を楽々と越えていった。適時二塁打。「前進守備の時こそ、低めに投げるのが大事」と紀藤真琴投手コーチが指摘した一球だった。これで1点を勝ち越されると、なおも2死二塁から、稲葉四球で一、二塁。続く高橋には右前に運ばれ、さらに1点を失い、試合の大勢は決した。
試合後、野村克也監督はドミンゴに関して「あわよくば0点で抑えてくれればね。それしか勝ち様がない」と力なく語った。だが、紀藤コーチの口を突くのは「やっぱり立ち上がり」。過去2試合と同様の指摘が、この日も繰り返された。5月24日に2勝目を挙げて以来、増えないドミンゴの白星。3勝目は、またもやお預けとなった。











