「あれだけ小さなミスがあると負けちゃうよ…」。試合後、厳しい表情で池山隆寛打撃コーチが、こう口を開いた。開幕以来、1番に座っていた渡辺直人が、レギュラーシーズン再開後、25打数3安打の大不振。代わりに、登録以来、好調さを見せている中村真人を1番に起用した。
初回、その中村がいきなり中安を放ち、口火を切った。しかし、中村は一塁でけん制死し、波に乗り損ねた。4回にも、先頭打者として中村に打席が回り、再び中安で出塁したが、今度は渡辺直がバント失敗。中村が二塁で封殺された。
それでも、田中が踏ん張り、7回に高須洋介の適時二塁打で1点差に詰め寄る。なおも1死二塁とチャンスが続いたが、今度は、横川史学の放った二直に高須が二塁を飛び出し併殺。そして、最大のヤマとなった8回、2対3と再び1点差に詰め寄り、なおも続く1死二、三塁で、4番・フェルナンデス、5番・山崎武司が倒れた。
確かに、立ち上がりから制球に苦しむ田中が、リズムを作れなかった面もあったが、中盤からはリズムに乗った。結果的に、7回途中を3失点と粘っただけに、先発としての役割は果たした。池山コーチが「待っているだけじゃなく、仕掛けることは出来たんだが」と振り返ったとおり、チャンスは作っただけに、野村克也監督は「点を取ってやらないと…」と、12安打で2点しか奪えなかった打線を嘆いた。
池山コーチは「4番と5番が上がって来ないと苦しい。それに加えて、けん制死、バントミス、ライナーの飛び出し併殺…。苦しくなるのは当然」と悔やんだ。「武司も福岡できっかけをつかんだと思ったけれど…。今日はノー感じに戻っちゃったんじゃないか」と心配した。
それでも、つながりは欠いたものの、バットに当たりが戻っている選手が出ていることは明るい兆し。「転がり一つで変わるはず」と池山コーチ。「全員の状態が悪い訳ではない。気持ちを切り替えてやるしかない」と必死に気持ちを切り替えていた。










