西武の先発が左腕の帆足だったため、ベンチスタートとなった草野。8回、先頭の中島俊哉の代打として打席へ入った。西武2番手の右腕・小野寺の4球目のストレートを振り抜き、しぶとく一、二塁間を破る右安で出塁。得点には結びつかなかったものの、1死後、リックの中飛を捕球したボカチカが体勢を崩したのを見逃さず、タッチアップで二塁を陥れる好走塁も見せた。
そして、2対2の同点で迎えた12回には、1死二塁のチャンスで3度目の打席に立つ。西武6番手・岡本篤のカウント1−1から、際どいコースへの3球目を見逃したが、判定はストライク。これで2−1と追い込まれた。しかし、草野自身は「打ってもヒットにならないと思った。ボールが見れていると思った」と冷静だった。4球目のストレートを逆らわずに左前へポトリと落とす。この打球を栗山がハンブルする間に、二塁から渡辺直人が一気にホームを駆け抜け、4時間23分の大熱戦にピリオドを打った。
今シーズンは開幕から不振に陥り、5月5日には二軍落ちも経験した。それだけに、お立ち台でも「散々打てなくて、迷惑をかけた」と、最初に口をついたのは反省の言葉。緊張感の高まる場面での打席だったが「後ろに(山崎)武司さんが控えているので、打てなくても何とかしてくれる、という心の余裕があった」と振り返った。微妙な判定の直後の一打に、野村克也監督も「間違いなく天才だよ、草野は」と絶賛した。
「逆方向に打てたのは、状態が良くなっている証拠だと思う」と、試合を決めた一打に納得の表情を見せた草野。打率はまだ2割台前半だが「チームが上位にいるので、自分の数字も上げていければと思う」と、これからの巻き返しを誓っていた。










