初回に1点をもらった岩隈だったが、初回にいきなりピンチを迎えた。1死から、三遊間を破られる左安で迎に出塁を許す。続くラロッカを三振に打ち取ったものの、この間に二盗を決められ、2死二塁と一打同点の場面で4番・ローズを迎えた。しかし、ローズを左飛に仕留めると、グラブをポンと叩き、笑顔でベンチに戻った。
これで波に乗った岩隈。2回以降は、オリックス打線を相手に凡打の山を築いた。4回裏、2死からローズに右安を許した以外は、1人の走者も許さない見事なピッチング。7回表にリックの1号ソロで追加点を得ると「嬉しかったが、安心せずに次の打者を取ろう」と気合いを入れ直し、7回、8回もいずれも三者凡退に斬って取った。
そして、迎えた最終回のマウンド、先頭の代打・村松は一ゴロ。転倒しながらも必死でベースカバーに入り、気迫で1死を取った。さらに、坂口を見逃し三振に打ち取り、いよいよあと1人。そしてこの日の117球目、代打・木元を一ゴロに仕留め、ついにイーグルスでの初完封勝利を達成。その瞬間、最後の打球を処理したフェルナンデスからウィニングボールを受け取り、互いに笑顔で勝利を喜んだ。
ヒーローインタビューでは、汗が噴き出す中「最後まで集中力を切らさずに、投げることが出来た」と充実した表情で振り返った。昨年9月24日の西武戦でも、完封勝利まであと1人に迫りながら、そこから2点を失い、無念の降板となっていた。それだけに「去年(完封目前で)逃した時もあったので、嬉しい」と喜びのひとしお。これで、昨年秋に右ヒジを手術して以来、初の白星。帰り際には「これまで、嫁さん、子どもには苦労をかけた。嫁さんと子どもに、1勝をプレゼントしたい」と話し、声を詰まらせた。
「完璧。無四球で言うことなし」と野村克也監督も、この日の岩隈のピッチングを絶賛。紀藤真琴投手コーチも「自信になったんじゃないかな。四球がないのが大きいね」と野村監督と同様、コントロールの良さを高く評価していた。










