「ラダリング検索サービス」取り組みの背景と昨年度の実施内容
昨今インターネットでのキーワードによる検索が一般化してきていますが、自分が真に必要とするサービスやコンテンツを正確に見つけ出すのは非常に困難です。ウェブでは多種多様化しているサービスやコンテンツを様々な言葉や形式で表現しているため、従来のキーワード型の検索サービスだけでは、自分のニーズに合ったものを見つけられないことが往々にしておこります。
一方、百貨店などのリアルの世界では、商品やサービスに関する深く幅広い知識を持ったコンシェルジュが、ユーザの多様なニーズを拾い上げ、きめ細かに相談に応じるサービスが始まっています。ユーザは、自分自身でニーズをうまく明らかにすることができない場合でも、コンシェルジュに相談する形で自分の求める商品やサービスを探し当てることができます。今後、消費の高度化に伴って、このようなサービスが求められる傾向は強まるでしょう。しかしながら、これは人間を介するものであり、多大な労力が必要とされ、増大するニーズに対して、高度な技術を必要とするコンシェルジュだけで対応することは困難が予想されます。
OKIとリクルートは、コンピュータがユーザに質問を投げかけ、ユーザが単独では表現できなかった希望やニーズを引き出し、多種多様でかつ大量のサービスやコンテンツの中からそれとマッチするものを探し出す「ラダリング型検索サービス」を考案しました。昨年度「情報大航海プロジェクト」のモデルサービスの一つとして採択され、ラダリング対話エンジンを中心としたシステムを技術開発し、約800人のユーザを対象に転職者向け職業紹介ドメインにおける実証実験を行いました。その結果、平均33対話(システム発話とユーザの回答のセットで1対話)がなされ、平均32属性の情報をユーザから取得することができました。同時に実施したアンケート調査では、24%のユーザが対話によって気づきが得られたと回答し、コンピュータとの対話によってユーザ自身では気づかなかったニーズを引き出せることが実証できました。また、現時点で54%、2年後では75%のユーザが同サービスを使いたいという高い期待があることもわかりました。
本年度の展開について
本年度は、昨年度の実証実験の課題や収集した対話ログをもとに、本格的なオントロジー(注3)体系を用いた対話機能、ユーザの感情や満足度/信頼度の解析などを活用した高度な対話戦略機能、ドメイン知識を効率よく構築できるツールなどの開発を行い、実際に求人情報を掲載しているサイトに本サービスを配置する実証実験を予定しています。
「ラダリング型検索サービス」は、求職サイト、各種ショッピングサイト、金融商品、旅行プラン、行政、医療・ヘルスケア、放送・映画などといった、ユーザとサービス/コンテンツ提供者の間に知識やニーズのギャップが存在する産業領域において幅広く適用することができます。OKIは、インターネットのコンテンツ・サービスサイトに「ラダリング型検索サービス」を配備し、ユーザが自ら表現できないニーズをラダリングという対話手法により引き出し、真に欲するサービスやコンテンツとマッチングさせるサービスを提供する事業を行う予定です。また、サービス/コンテンツ提供者に対して単に本検索サービスを提供するだけでなく、システム構築、コンサルティング等のさまざまな形態で事業をグローバルに展開することも視野に入れています。
なお、OKIは、昨年度の開発及び実証実験の成果について、7月18日、公立はこだて未来大学にて開催された「情報処理学会 自然言語処理研究会」(「電子情報通信学会 言語理解とコミュニケーション研究会」共催)にて詳細を発表致しました(注4)。
用語解説
注1:ラダリング
相手との対話の中で、徐々に掘り下げた質問を繰り返すことにより、相手のニーズや価値観を引き出す手法のこと。
注2:情報大航海プロジェクト
経済産業省が平成19年度から3か年で実施する次世代の情報検索・解析技術を開発する国家プロジェクト。次世代の情報検索・解析技術を利用したモデルサービスを開発・実証し、将来にわたる情報利用の拡大とサービスの創出を可能にする共通基盤の構築を目的としている。本プロジェクトを通して、日本におけるデジタル融合を誘発するとともに、デジタル融合に向けた基盤整備に取り組むことで、グローバル市場における新規産業の創出を目指している。
注3:オントロジー
言葉が表す概念や概念間の関係を表現したネットワーク構造。
注4:発表論文
1. 北村美穂子他, “ラダリング型検索サービスのための対話エンジンの設計・開発”, 情報処理学会研究報告, 2008-NL-185, 2008.
2. 下畑さより他, “ラダリング型検索サービスのためのドメイン知識構築, 及び, 実証実験”, 情報処理学会研究報告, 2008-NL-185, 2008.
* 沖電気工業株式会社は、グローバルに認知される成長企業を目指し、通称をOKIとします。
* 記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。
詳細は、 http://www.oki.com/jp/press/2008/07/z08060.html
沖電気工業株式会社
OKIグループは2006年11月、創立125周年を機に、社名の表記および呼称を漢字の「沖」から「OKI」へと統一、世界に認知されるグローバル企業をめざし、あらたなスタートを切りました。同時にブランドスローガン「Open up your dreams」を定めました。このスローガンには、世界の人々の夢や希望が現実のものとなる「e社会」の実現をめざすという想いを込めています。グローバル企業実現に向け、OKIグループでは、2010年度に海外売上高比率を2006年度の36%から50%にすることを具体目標として掲げています。また、注力地域である中国では、2010年度の売上高比率10%を目標としています。「e社会(R)」の実現をとおし、世界に認知されるグローバル企業をめざします。
詳細はこちらからご覧ください。 http://www.oki.com/jp/
Source: 沖電気工業株式会社
Contact:
OKI ユビキタスサービスプラットフォームカンパニー 電話 048-431-5437 e-mail:upc@oki.comCopyright 2008 JCN Newswire. All rights reserved.








