1582年の「本能寺の変」の直後に焼失し、今は城跡だけが当時をしのばせる安土城。琵琶湖の東岸(滋賀県蒲生郡)に完成したのは430年前のこと。信長の天下統一事業のシンボルにもなった五層七重の巨城は当時、世界最大の木造高層建築として記録されている。
映画は、このプロジェクトに取り組んだ熱田の宮大工・岡部又右衛門の生きざまを描く。ユニークなのは、合戦シーンのない戦国時代劇となる点。政権投げ出しと批判が渦巻く福田康夫首相の辞任表明があったばかり。製作サイドは「命令1つで巨城の建築に100万人をも動員させた信長の強力なリーダーシップ。そして築城を通して一段と深まっていく家族や仲間たちとの結束力。現代人がどこかに忘れてきてしまったものを描きたい」と強調する。
「化粧師」などの田中光敏監督がメガホンをとり、石垣積みや丸太による土台づくりなど築城の過程を実写とCGを駆使してリアルに再現。製作費10億円の半額を投じ淡路島に原寸大の2万平方メートル(東京ドームの約半分)のセットを組む。
西田は「又右衛門は職人独特の頑固さやこだわりを持っており、還暦を過ぎた自分にとってこういう役をいただけることは実にありがたい。正面からどんと受けとめて演じていきたい」と熱弁。78年のTBS東芝日曜劇場「きみちゃん」以来の共演となる大竹しのぶ(51)が妻役を演じる。その娘役で福田沙紀(17)が時代劇初挑戦。信長役は「ワクワクしています」と抱負を語る椎名桔平(44)。撮影は3日に京都で始まった。来年秋に東映配給で公開される。










